イベント詳細

第113回『浅間山との共生に学ぶ』

--このイベントは終了しました--


2016年11月05日(土)~2016年11月06日(日)開催

今回ご案内する北軽井沢は、夏に賑わうリゾートの軽井沢とは趣が大きく異なっています。

浅間山は日本でも有数の活火山で、度々噴火活動を繰り返し周辺の環境を零に戻してきました。天明3年(1783)の噴火は、浅間山北麓に甚大な被害をもたらしました。この一帯は「六里ヶ原の焼け原」と呼ばれる荒れ地となりました。火砕流によって壊滅され、村民の八割が失われた鎌原村はその後、復興を見事に果たしています。この荒れ地は戦後満蒙からの引揚者の想像を絶する苦難や努力の開拓の結果、県内有数の酪・農地帯になりました。現在は植生も復活し立派な紅葉の森になっています。

大正期、この水も電気もないところに鉄道が開通すると避暑地として、独自の別荘文化が誕生しました。旧一高の同窓生が大正二年につくった「一匡社」の大村正夫や細貝正邦等が別荘をつくり「一匡むら」と名付け、土地を共有地とし住民の自主的管理が行われました。この初期のむらは、西村伊作の設計です。数年後、法政大学学長松室致によって「法政大学村」が開村、教職員を中心に多くの文化人が集まり「健全な、質素な、愉快な共同生活」を目指しました。その他、「音楽村」など自由でアカデミックな別荘地があります。

現在この地域の自然風土、浅間山の特性を活かした北軽井沢の生活スタイルを創造していこうという活動を地元の関係者から紹介して頂き、楽しい意見交換を行います。

浅間山 一匡むら

 

<探訪予定コース>

軽井沢 → 浅間牧場 → 鎌原村集落・観音堂・資料館 → 狩宿宿
一匡むら → 北軽ミュージックホール → こぶしの家(地元関係者との交流・意見交換)→地蔵川温泉ホテル

地蔵川温泉ホテル → 大学村 → ルオムの森(田中銀之助別荘)
北軽井沢バス停(解散)バスで軽井沢駅 → 東京

(おそらく紅葉が見頃です)


後藤 元一

1943年東京都生まれ。九州・名古屋・札幌の学校で環境デザインを教えながら、全国各地の地域コミュニティづくりのお手伝い。最近は各地の地域デザイン活動の発掘を楽しむ。芸術工学会名誉会員・顧問。


詳しくは当会発行の地域美産研究会Newsをごらんください。

地域美産研究会News113(WORD版)ダウンロード

地域美産研究会News113(PDF版)ダウンロード